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大国同士のパワーゲームと翻弄される民衆

アメリカは、イギリス・フランスとともにシリアに対する軍事攻撃に踏み切りました。

第一次世界大戦後にオスマン帝国の領土が欧米列強によって分割され、第二次世界大戦後に独立した後も欧米諸国の介入が続く中東地域では、戦火が絶えることはありません。

そもそも、なぜ、シリアに欧米諸国が介入するのでしょうか。それは、中東地域の歴史と深くかかわります。



第一次世界大戦後、中東地域の大半がイギリスとフランスによって分割されました。シリアはフランスの保護下に入りました。イラクやヨルダン・パレスチナはイギリスの支配下にはいりました。ロシアはロシア革命でロシア帝国が崩壊しなければトルコ付近を勢力下に置こうとしていました。つまり、これらの国々は100年前から中東地域でパワーゲームを繰り返していたことになります。そこに、第二次世界大戦後、アメリカが入ります。



複雑に大国の利害が絡み合うのは石油資源と無関係ではないでしょう。加えて、ロシアにとってシリアのアサド政権は中東におけるロシア勢力の大事な一因です。さらには、イラン、イラク、トルコといった周辺国は自国内の民族紛争、特にクルド人問題への影響にも神経をとがらせていて、ちょっとした行き違いが大規模な戦闘に発展しかねない状況です。

一時は急速に拡大したIS(イスラミックステート)に対抗するため対立が抑えられ呉越同舟的なムードもありましたが、その脅威がなくなった今、争いが激化しています。

各勢力とも、自分の正義を掲げつつ、勢力圏の拡大にしのぎを削っています。



こうなると最も被害を被るのは自らを守る力を持たない一般市民です。この状況で何が正しい情報化はわかりませんが、多くの一般市民が戦闘の影響を受け、場合によっては死に至らしめられている事実は間違いないでしょう。古来、現代戦において一般人に犠牲者が出ない戦争は一度としてありませんでしたから。



人は生まれる場所を自ら選ぶことはできません。この上は、一刻も早く戦争状態が終結し、人々が安心して暮らせる状況となることを期待してやみません。



参照URL:https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180415-00000024-jij_afp-int

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